イオンモール宮崎の増床を見て、変わりゆく故郷に喪失感を得た話
記事のまとめ
イオンモール宮崎の増床で若者が県外に出る必要性が減った。
発展を喜ぶとともに、陸の孤島という宮崎らしさを失ったことに寂しさを覚えた。
宮崎県は九州の陸の孤島だった
生まれてから2014年の大学卒業まで、宮崎県宮崎市で過ごしました。
宮崎県と言えば県民からも「陸の孤島」と言われ、九州の中でもアクセスが悪い県です。
新幹線は通らず、電車もほぼ登り下りしかなく、隣県(特に大分県)までの高速道路もイマイチ。
その為か定かではありませんが、県内にはショッピングやテーマパークなどの楽しめる場所が何も無かったのです。
数少ない娯楽施設のオーシャンドーム(屋内プールテーマパーク)も赤字経営で終わってしまうし、こどものくに(遊園地)も公園化してしまうし…、どんどん県内に若者の遊び場が無くなっていきました。
確かに自然がいっぱいで子育てには良い環境かもしれませんが、子ども(若者)からすれば「福岡や鹿児島に出て行かないと何も無い」環境でしかなく。
クラスで福岡に遊びに行った子がいると羨望の眼差しを向けられるという現象が、そのことを象徴していました。
そんな陸の孤島の宮崎が、近年大発展しつつあるのです。
全てはイオンモール宮崎の誕生から始まった
2005年にイオンモール宮崎がオープンしました。
それまでの宮崎市民の中で商業施設と言えば、中心地の橘通にあるボンベルタや山形屋やカリーノ宮崎の百貨店くらいのもの。
そんな宮崎市の中に出現した、まるで都会のオーラをまとった商業施設のようなものに、宮崎市の、いや宮崎県内の若者は一斉に流れ込みました。
おかげで橘通周辺は少し寂しくなったものの、休日はイオンモール宮崎で過ごすというのが習慣になりました。
その後も2006年にスターバックスが初出店したり東九州自動車道が延長したりなど、今まで陸の孤島だったのが嘘かのように発展してゆきました。
口蹄疫や鳥インフルエンザの流行や新燃岳の噴火などの自然の脅威と戦いながら、逞しく孤島の意地を見せつけたのです。
そして先日、イオンモール宮崎が増床リニューアルオープンしました。
これまで県外や地方外に出なければ行くことの出来なかった店が、この機に宮崎に集まったのです。
「もう宮崎市で全て揃う」といった希望が、SNSを通して現地の声として伝わってきました。
垢抜けた故郷がちょっと寂しい
今まで田舎だの陸の孤島だの言っておきながらですが、発展して少しずつ垢抜けた故郷に寂しさを感じてしまいます。
やっぱり宮崎県は、民放2局で耳恋聞いて民放アナウンサーが弾けててやっちょんなで番街のミスド前に集合するくらいが丁度良いです。(超ローカルネタ)
次回の帰省、てっげ楽しみにしています。