マキめも

日々の思考と感情の雑記帳。

借金を背負うと決めた18歳の春の日から数年、その意味を問う

記事のまとめ

大学の必要性は行った人しか分からないが、大卒でなければ就職は難しいという洗脳からは解放されるべき。

勉強する意味と自己投資のリターンを考えて進む道を選ぼう。

 

 

400万の借金を背負ったのに必死になれなかった日々

 

高校卒業後、奨学金を借りて大学に行きました。

第一種(無利子)と第二種(有利子)の合わせて約400万。

この借金を20年間背負って生きると、18歳で決めたのです。

 

進学校とされる高校に通っていたこともあり、大学進学は当然といった思いで入学したことを覚えています。

だから、奨学金を借りてまで大学に行くことに何も違和感を感じていませんでした。

大学で勉強して、研究して、理系の仕事に就職して、そして安定した収入を得る仕事を得て生きてゆくのだろうと思っていました。

 

しかし大学に入ってみると、勉強や研究に情熱を注げていない自分に気づきました。

センター試験で失敗したから志望大学と学部を変え、そして学部は異なれど志していた分野に近い研究が出来る環境にも関わらず興味関心が持てないでいる。

入学前では想像もしていなかった自分…。

今でも大学時代にやったと自信を持って言えるのは、コンビニアルバイトと就活くらいしかありません。

 

 

大学に行く意味を考えず夢物語を妄想していた

 

そもそも何故大学進学を目指したのか。

今思えば、大学進学以外の道を知らなかったということが理由でした。

 

中学時代から給与面と人体への興味という理由で薬剤師になりたいと思っていた自分は、大学の薬学部に進学することしか頭にありませんでした。

大学進学が前提となった高校受験の先には、大学に行くことを目的として作り上げられた環境が待っています。

つまり、大学進学以外のルートを教えてくれる人が居ない環境です。

 

両親は高卒でしたが、子どもが選んだ道を否定することはしませんでした。

むしろ、大学がどんな環境なのか経験したことが無いので否定する理由がありません。

きっと良い仕事について親を安心させてくれるという期待が、自分に向けられていました。

 

そんな環境の中で育った自分は、きっと大学を卒業してさえいれば良い生活を得られるだろうと疑うことをせず。

日々の課題に追われて、大学が存在する意味も、社会の仕組みも、何も考えていなかったのです。

 

 

就職活動で新卒採用の給与を知る

 

大学3年になって就職活動を始めました。

そこで求人を調べてみると、思っていたよりも給与が低いことに驚きました。

 

地元の話になりますが、当時の大卒の平均給与は16~18万くらい。

手取り換算だと更に低くなって15万前後でしょうか。

特に地方は自家用車が必須ですので、月2万円の奨学金返済を20年続けるのは厳しい状況だと容易に推測出来ました。

 

もちろん、都会に出れば給与の良い求人もありました。

しかし、条件が良くなるほど求める人材のレベルも相応のものになり、倍率も高くて狭き門となります。

また、都会の生活コストの高さとのバランスを考えると、単に都会に出れば良いだけの話でもないと思いました。

 

「ひょっとして、大卒だからといって余裕ある生活を得られる訳じゃないのか」

就職活動で初めて社会の仕組みに触れて、ようやく自分は大学卒業の肩書の必要性を自分に問うたのです。

 

 

大学卒業して数年、今になって思うこと

 

学生の本業は学問だとされ、勉強するのは良いことと言われます。

そんな学業が中心となった学校という世界で、教師もクラスメイトも、学校生活を終えた後の生き方について丁寧に教えてくれる人は居ません。

 

人生は学校生活だけで終わりを迎えるのではなく、その先がある。

社会の中で逞しく生きていく為に必要な力を身につけるには、何をすべきなのか。

(そして大学進学という投資は充分なリターンを得られるのか)

その点について、大学進学を決める前にしっかり考えておけばよかったと今は思っています。

 

幸い、自分は就職活動を通して良い会社と人へ巡り合うことが出来ましたので、大学に行って良かったと感じることが出来ています。

以上、大学進学は必ず無駄になってしまう訳じゃないけど過剰な期待は寄せない方が良いよという話でした。