マキめも

日々の思考と感情の雑記帳。

熱中症に見る、管理する側と現場に立つ側の乖離

連日暑さが続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

最高気温が40℃近くを記録する場所も多く、今年は例年になく熱中症の話がSNSを中心に広がっているように思います。

そんな中、2020年開催予定の東京オリンピックについて批判が出ているようです。

 

暑すぎると指摘される新国立競技場 対策は「打ち水」との噂に不安 - ライブドアニュース

 

新国立競技場の建設現場のメディア公開にて、最高気温35度に対して場内温度計が42度を記録したとのこと。

 日本スポーツ振興センターの広報さん曰く、

「観客やフィールドに風が通り抜ける構造で体感温度は下がる。入場ゲートなどにミストをまいて周囲の温度を下げたり、1~4階の各階に設置予定の冷房完備の休憩室を設置したりするなど、工夫する」との回答だそうです。

でもこれ、日本体育協会の「熱中症予防運動指針」に示されている「気温31~35度は激しい運動は中止、気温35度以上だと運動は原則中止」と話が違うそうなんですよね。

また暑さ対策として「打ち水」を出してくるあたり、世界的なイベントであるオリンピック関連の設備が思いっきり逸脱した環境を提供しそうで不安でいっぱいになります。

 

2020年が冷夏だったら、まだ救いがあるかもしれませんが…。

そもそも日本の夏の高温多湿な環境で、選手たちも充分なパフォーマンスが出せるのかって話ですよ。

また、日本の季節に慣れていない外国人観戦客が熱中症になる可能性は高いでしょうし、熱中症となった際の医療機関の対応も手間取るだろうと予想されます。

最悪死者なんて出そうなら、どう考えたって国際的に大きな問題になりますよね。

 

で、この奇妙な現象って管理側と現場側の乖離そのものだと思いました。

 

例えば熱中症に関して、管理側は殆ど冷房の効いた環境にいる(一部、過去に暑さを経験している)と思われます。

経験していない人間に状況を生々しく想像させるプレゼンは、経験していない側の想像を目視で確認できない現場側には難しい。

また、下手に過去に経験した人が相手だと「自分たちの頃は大丈夫だった」という過去の実績という盾を構え、今の最新のデータを取り込もうとしない(情報更新を拒否する)から厄介です。

 

まぁ現場を改善しようがしなかろうが、現場の人間が倒れて命を落とさない限り管理する側への影響がない(急かされない)ですから、そうなってしまうのだと予想します。

あるいは、予算にギチギチに縛られて身動きが取れなくなっている(と思いこんでいる)か。

となると、管理する側を動かすには金の話をした方がてっとり早い気がしますね。

 

労災による死亡事故の慰謝料の相場と具体的な請求方法について

内容によって変動あるみたいですが、何千万のお話になるようです。

ならば対策した方が良いでしょって話…。

まぁ命より金が重いと言われているようで、何とも悲しいですね。